「ヤマト運輸」と言えば、誰もが知っている宅配業者です。一度と言わず、二度三度。もう数えきれないくらいお世話になっている人もたくさんいるでしょう。
今では当たり前となった荷物の翌日配達ですが、実は「ヤマト運輸」が日本で初めてやったこと。いつの時代もお客様のニーズを把握し、それを実現することでわたしたちの暮らしを便利にしてきた「ヤマトグループ」。その歴史と今を紐解きに、京急沿線にあるヤマトグループの施設にお出かけしてきました。
当たり前に届く荷物の裏側
最初に訪れたのは、京急空港線「穴守稲荷駅」から徒歩5分ほどのところにある「ヤマトグループ羽田クロノゲート」。「クロノ…」と聞くと、クロネコヤマトから名づけたのかと思いがちですが、実はギリシャ神話の時間の神「クロノス」から名づけたもの。
より早く、確実に荷物を届けたいというヤマトグループの思いを感じる名前です。

(写真提供:ヤマトホールディングス株式会社)
「羽田クロノゲート」は1時間に最大4万8000個もの荷物の仕分けができる日本最大の物流ターミナル。普段は見ることのできない物流の現場に入れる見学ツアー(要予約)があるのだとか。
受付で迎えてくれるのは、大きなクロネコです。迫力満点のクロネコで、写真スポットとして人気があるのだそう。

受付を終えると、まずはフリータイム。自由に見られる展示を楽しむことができ、手荷物も預けることができます。
「100thanks」と書かれた年表型の展示には箱型のパーツがはめ込まれており、引き抜くと解説が。ひとり一人のニーズに応えたいという想いあふれる仕掛けです。

時間になったら、いよいよツアーのはじまりです。最初は5分ほどの映像から。
日本や東南アジアの木材で作られたベンチからは、ほんのり木の香りがして落ち着きます。木材の隅には、木の産地が書かれたプレートがあります。
同じ形のものを同じように積み上げた木材が何本も並んでいるのですが、高さは様々。お子さんからお年寄りまで、色々な身長の方が座りやすいように工夫されていました。

荷物の仕分けエリア内は少し薄暗く、荷物のバーコードを読み取るための赤い光が近未来的です。
目で追うのが大変なほど、どんどん流れていく荷物は時速9.7km!自転車が走り去っていくくらいの速さです。
24時間365日休むことなく荷物を処理できるのは、ココで働いている人たちのおかげ。荷物の量もさることながら、スムーズな配送のために仕事をしている人に感謝の気持ちが湧いてきます。

見学コースの途中にはクイズがあったり、映像での説明があったり、実物が展示してあったり。子どもでも飽きない工夫がいっぱいです。
この他に集中管理室や展示ホールを見学して、90分の見学は終わり。
最後はお土産コーナーです。袋の中に2種類のオリジナルグッズが入っています。

お土産をもらうのは、FRAPS(フラップス)という仕事を体験しながら。
FRAPSとは、バーコードをスキャナーにかざした時に点滅した場所の荷物をとって箱詰めしていくピッキングです。そんなFRAPSを疑似体験しながら、お土産がもらえる仕組み。大人でもワクワクするお仕事体験でした。

2019年に一新した「クロネコ」「シロネコ」のキャラクター。見学の思い出に記念撮影はいかがでしょうか。似ているようで違うところのある2匹。違いを発見したあなたはクロネコヤマト博士です!
見学の前後には、クロネコや時間についての格言が書かれた石碑を探してみては? 東京ドーム2個分の広大な敷地のあちこちに散らばった石碑探しは、お子さんとの散歩にもよさそうです。
※敷地内にはトラック等が走っている車道もあるので、安全にご注意ください。
スポット情報
羽田クロノゲート見学コース ※要予約
■住所:〒144-0042 東京都大田区羽田旭町11-1
■電話番号:03-6756-7180(受付時間9:00~12:00╱13:00~17:00)
■料金:無料
■定休日:月曜日(祝日の場合は翌営業日)、年末年始、お盆
■アクセス:京急空港線 「穴守稲荷駅」 徒歩5分
■WEBサイトURL:羽田クロノゲート見学コース | ヤマトホールディングス株式会社
※ホームページから見学の予約をお願いします。
100年の感謝をこめて
ヤマトグループが2019年に創業100年を迎えたことを記念して設立されたのが「ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム」。京急本線「品川駅」から徒歩10分ほどだということで、こちらも行ってみることに。

2階の受付で入館証を渡されます。ミュージアムは、6階からスタート。受付を済ませたらエレベーターで向かいます。
ミュージアムは、建物外周のスロープを活用した展示スペースをらせん状に下りながら見学します。

羽田クロノゲート同様、ミュージアムでも大きなクロネコが人気の撮影スポット。2025年の大阪・関西万博で展示されていたクロネコのオブジェは、閉幕後に品川までやってきました。手のひらサイズのつぶらな瞳に映る自分をつい覗き込んでしまいました。
館内の年表は、世の中の主なできごととヤマトグループの歴史を比べながら見られるようになっています。
羽田クロノゲートと比べ、実物展示が多いことが特徴。創業当時の看板や手書きのマニュアル、昭和のテレビCMなど、見ているとタイムスリップした気分に。

(写真提供:ヤマトホールディングス株式会社)
館内は基本的に撮影禁止ですが、「6階エントランス」「多目的スペース(クロネコのオブジェ)」「宅急便体験コーナー」、順路の最後にある「未来創造ラウンジ&ライブラリー」では、撮影可能。
「宅急便体験コーナー」では、自分がセールスドライバーになったような体験ができました。制服は110サイズから大人用2Lサイズまで。帽子の下には使い捨てのヘアネットを付けるので、衛生面も安心です。

写真が撮れるスポット
荷物の積み付け体験では、実物の8分の1サイズのロールボックスパレットに荷物を積み付けます。それぞれの荷物には小さな伝票が貼られていて、思わずキュン♡
制限時間3分以内に全ての荷物を積み付けたらミッション成功です。段ボール箱のほかに、袋状のものや棒状のもの、小さいものもあり、必死にやってギリギリクリア。キレイに積めた時の達成感がたまりません。

乗車体験ができる集配車(写真右奥)
ウォークスルー車と呼ばれる集配車は、運転席と荷台がつながっており、車内で行き来できる画期的なトラック。宅急便を安全に運ぶための機能や工夫がいっぱいです。集配車では、乗車体験や写真撮影ができるので、ぜひ一度、中を歩いてみてはいかがでしょうか。

ミュージアムの最後は「未来創造ラウンジ&ライブラリー」。
ここでは、館内の映像展示をもう一度見られるタブレットのほか、未来の街を想像して「あったらいいな」を文字や絵で表現します。壁に貼ってあるメッセージは、社員が目を通しているとのこと。お客様と共にありたいというヤマトらしい締めくくり。
見学を終えると、2階に戻ってきます。
受付では、タオルやクリアファイルなどミュージアムオリジナルグッズを販売しているのでお土産におススメ。「それどこで売っているの?」と話題になること間違いなしのミュージアムグッズです。
スポット情報
ヤマトグループ歴史館 クロネコヤマトミュージアム
■住所:〒108-0075 東京都港区港南2丁目13-26 ヤマト港南ビル6階
■電話番号:03-6756-7222
■開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
■定休日:月曜日、年末年始、夏季
■アクセス:京急本線 「品川駅」 徒歩10分「北品川駅」徒歩13分
■WEBサイトURL:クロネコヤマトミュージアム | ヤマトホールディングス株式会社
※入館無料。予約なしの自由見学。(10名以上のグループやアテンドツアーをご希望の場合は事前予約をお願いします)
これからも私たちと共に
ヤマトグループのサービスは、お客様の生活をより便利にしたいという想いから生まれたものが多いのだとか。例えば、大きな荷物を持って歩くスキー客を見て「あれを運べばお客様が楽なのでは?」と「スキー宅急便」が生まれたり、食品を新鮮なまま届けたいと「クール宅急便」が始まったり。
また、いつでも荷物を滞りなく届けられるように、普段、私たちが接しているドライバーさんはもちろん、24時間365日車両整備士さんや作業担当者さんなど多くの人が絶え間なく働いているのだとか。私たちの“便利”を支えてくれている人たちに感謝でいっぱいです。
ヤマトグループの歴史と今、そして未来を体感しに、羽田クロノゲートやクロネコヤマトミュージアムを訪れてみてはいかがでしょうか。
取材日 2026/03/06(羽田クロノゲート)
2026/03/12(クロネコヤマトミュージアム)
※本記事に掲載されている情報は取材当時のものです。最新の情報とは異なる場合がありますので、お出かけの際は事前にご確認ください。