【横須賀】生姜が効いた雲呑に舌鼓 「支那そば ひらおか」の雲呑そば
2026.04.06
三浦

【横須賀】生姜が効いた雲呑に舌鼓 「支那そば ひらおか」の雲呑そば

奥野大児

ライター

奥野大児

京急県立大学駅からほど近くに店を構える「支那そば ひらおか」。ここで多くの人がまず選ぶ看板メニューが「雲呑そば」(1,100円)です。

フレンチやイタリアンの現場を経験してきた平岡健太郎さんが、長年向き合ってきたラーメンへの想いを、まっすぐに一杯へ落とし込んだ味。

生姜の効いた雲呑と、奥行きのあるスープが織りなす完成度の高さに、思わず頷かされます。

うまみたっぷりの
「雲呑そば」(1,100円)に唸る

べっこう色のスープは煮干しと鶏のうまみがたっぷり含まれたダブルスープ。

店主の平岡健太郎さんがこだわり、約1年の営業で何度も改良を重ねたかえしを合わせ、すべて飲み干してしまいたくなる味になっていました。

丁寧に盛り付けられた増田製麺のオリジナル麺は喉ごしがよく、そして生姜がバッチリ効いた肉餡が詰められた雲呑(わんたん)が満足度を高めます。

「スープを邪魔しない、脇役としてのチャーシューを目指しました」

豚のモモ肉を焼いた肉は文字通り煮豚ではなく、焼き豚=叉焼です。メニューにもこの文字を使っていることに、こだわりを正確に伝える気持ちが伝わります。

上に乗る焼き海苔は、走水産を使っています。

「品質の良い海苔は、香りが良くて厚みがあり、すぐスープに溶けてしまうようなことがないんです」と語るとおり、風味や満足度が上がります。

隠れたこだわりとして堪能したい味です。

「自分一人で回す」
店舗経営の覚悟

県立大学駅の改札を出て国道16号線にぶつかったら横断し、渡った先の左手にあるビルに、「支那そば ひらおか」は入居しています。

しかし、ビルの看板にも出ていないため、注意深く入口前の立て看板を見つけて入店しましょう。

店内はカウンター6席のみの小さな空間。これは平岡さんの強いこだわりによるものです。

「仕込み・調理・接客まで完全に一人で回せる規模を考えたら、このサイズでした」と、完全に自分の責任でやりきる意思の表れでした。

スープが切れればその日の営業は終了。そして、店内には熱源が1つしかない都合上、スープを炊く日は営業が難しくなります。定休日を設定しづらく、インスタグラムでオープンを確認して来てもらうスタイルになりますが、これも味と営業を全て一人で背負うからこそ。

その恩恵は、価格に現れています。160グラムの麺に、雲呑が5個乗った雲呑麺が1,100円で食べられるのは、このご時世では破格。

「お客さんから『もう少し上げてもいいんじゃない?』と言われることもあるくらいです。でも人件費もかけないし、高いとは思われたくない思いで営業しています」と、平岡さんは胸を張ります。

和・洋で培った経験を
「支那そば」に投入

鎌倉出身の平岡さんは学校を卒業後、仕事とプライベートのバランスを取りながら料理の世界へ身を置いていました。

イタリアン・フレンチをはじめとした料理のシェフとして活躍します。しかし50歳を超えて仕事も家庭も状況が変わっていく中で、

「本来やりたかったことは何だったのだろう。ここで動かなかったら、多分最後まで会社員を続けることになってしまう」と、自ら背水の陣を敷き、独立を決意しました。

テーマは、シェフ時代から大好きで食べ歩きを続けたラーメン。中でも衝撃的な美味しさを感じた店をリスペクトして、その屋号の一部と平岡さんの名字と合わせ「支那そば ひらおか」という名前で2025年2月にオープンします。

営業日でない日は仕込み作業を続けており、開業から約1年たっても、まともに1日休めている日はありません。それでも平岡さんは疲れも見せず、真摯に味に向き合い続けています。

経験に裏打ちされた味への自信と、慢心しない向上心。その結晶が絶品スープに溶け込んでいるかのようです。


取材日 2025/12/11

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

ダブルスープにトリュフの香りも豊かな「トリュフ香る塩そば」(1,100円)も絶品。
麺や具材の盛り付けがとても丁寧。イタリアン・フレンチ出身の平岡さんの丁寧な作業も見所です。
鮮やかでおしゃれな丼は平岡さんのお気に入り。
スポット情報

支那そば ひらおか

▪️住所:横須賀市安浦町2-8 大塚ビル 2nd C 店舗 
▪️営業時間などの情報:11:00~14:30 17:00~21:00
▪️定休日:不定休(インスタグラムのストーリーズまたはXを参照)
▪️アクセス:京浜急行「県立大学駅」から約3分
▪️URL:https://www.instagram.com/hira_0929/

この記事を書いた人

奥野大児

ライター

奥野大児

1971年生まれ。大学卒業後20年ほどシステムエンジニアで会社勤めをした後にフリーライターとして独立。グルメ・IT・旅などのジャンルで、お出かけレポートからインタビュー、調査記事までいろいろ書きます。

この記事をシェアする!