【横須賀】竹林に抱かれた現代美術の森「カスヤの森現代美術館」で庭園アートツアー
2026.04.10
三浦

【横須賀】竹林に抱かれた現代美術の森「カスヤの森現代美術館」で庭園アートツアー

しゅんどう

ライター

しゅんどう

横須賀市衣笠に、竹林に囲まれた現代美術の森「カスヤの森現代美術館」があります。

若江漢字、ナム・ジュン・パイク、李禹煥、松澤宥など、国内外の現代美術を代表する作家の作品を、アットホームな空間でじっくりと味わえる場所。

見て、感じて、考える。
そんな時間を、ゆったりと過ごせる美術館です。

現代美術を手渡しのように伝えたい

「カスヤの森現代美術館」は1994年4月に、横須賀市平作に開館しました。

現代美術は難解です。美術は美を追求する時代から変わりました。社会をひと皮剥いて裏から覗き、人の知覚が生み出す幻想を暴こうとします。とても刺激的でエキサイティングなものとなったのです。

開館してから31年、館長の若江栄戽(はるこ)さんの想いは変わりません。

「現代美術をアットホームな空間で、手渡しのように伝えたい、と思っています。見て、感じて、考えてほしい。そして、横須賀にこんな場所があるんだ、と思ってくれることが一番うれしいです」と、微笑みます。

別館は、より深いアートの世界へ

エントランスから外に出て、右手へ行くと、3つの別館があります。アーティストごとの展示室です。ROOM1は松澤 宥さんの「松澤室」、ROOM2は若江漢字さんの「若江室」、ROOM3はナム・ジュン・パイクさんと李 禹煥さん。

【1】別館 ROOM3

現代美術を代表する2人のアーティスト、ナム・ジュン・パイクさんと李 禹煥さんの作品を展示しています。

ナム・ジュン・パイクさんはビデオアートの先駆者です。メディアと新技術の関係に、常に問いをもって向き合ってきました。

李 禹煥さんはものと世界の関係を突きつけます。石によりガラスのもろさが浮き彫りになり、また、ガラスにより石のかたさが浮き彫りになります。展示されているガラス板に乗った石は、互いに呼応しているのです。

ナム・ジュン・パイク「パイクのグランド・ピアノ’86」
李 禹煥「関係項」(手前)、「対話」

【2】別館 ROOM2 若江漢字「若江室」

ROOM2は、カスヤの森現代美術館の創設者である若江漢字さんの「若江室」です。

メディアが生み出す虚像を受け入れる私たちは、私たちのなかでそのイメージをどのように変換しているのか。そのギャップに気付かされます。

若江漢字さんの作品群。現代社会への風刺、人間の思い込みへの挑戦に溢れています。
見る事と視える事ー球体ー12 2012年

【3】別館 ROOM1 松澤 宥「松澤室」

松澤 宥さんは「観念美術」を提唱し、1964年、40代で美術制作を止めました。以降、文字のみを用いた表現を行います。世界的なコンセプチュアルアートの表現者として知られており、生涯を貫いたテーマは「消滅」。「松澤室」では松澤 宥さんのその観念を強烈に浴びることができます。

勾配のある竹林を歩き、思考の旅へ

人気の散策コース「カスヤの森」は現代美術そのもの。庭園の各所に配された展示物は、季節によっては同化し、また異質さを醸し出す。うつろう姿は定まることはありません。

美術館に出入りする猫ちゃん。来場者の様子を確認しにきます。
フランスの作家マルグリット・ユルスナールの言葉が刻まれたオブジェ
宮脇愛子「うつろひ」
「ヨーゼフ・ボイスの足型」まるで逆立ちで埋まっているかのようです。
ラウンジ。手作りケーキが楽しめます。
カフェセット「ケーキ+お飲み物」(1,000円)。ケーキはフォンダンショコラ、もしくはフォンダンフロマージュ。珈琲、紅茶が選べます。

本館だけでなく、別館や竹林の中を歩くツアーが楽しめる「カスヤの森現代美術館」。

充実のひとときを味わえる静かな美術館をぜひ訪れてみてください。

取材日 2025/12/4

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

敷地2000坪の竹林。
ヨーロッパの教会の鐘塔をモチーフに建てられました。印象的な目に見つめられます。
庭を歩くと、釈迦涅槃仏、羅漢像に出会います。
オリジナルグッズやお土産もあります。
スポット情報

カスヤの森現代美術館

◼️住所 神奈川県横須賀市平作7-12-13
◼️電話番号 046-852-3030
◼️営業時間などの情報 10:00〜17:30 (入館は閉館30分前まで) 
◼️定休日 月・火・水曜日 (※展示替え期間)
◼️アクセス JR衣笠駅より徒歩15分
◼️URL https://www.museum-haus-kasuya.com/

,

この記事を書いた人

しゅんどう

ライター

しゅんどう

三浦半島在住。「カピバラ写真展」をよこすかポートマーケット、ソレイユの丘などで開催し、自身はカピバラ紙粘土の造形、カピバラ絵本制作を行っている。

この記事をシェアする!