手ぶらで途中下車の旅〜葉山駅で降りてみたら、歴史ある神社とパンの香りに癒されました

日差しが心地いい季節、ふと海を眺めたくなって、葉山・森戸大明神を訪れました。
相模湾と富士山を望む絶景のパワースポットとして知られるこの神社は、鎌倉や逗子からのアクセスも良く、のんびりお散歩気分で訪れるのにぴったりの場所です。
今回は、森戸大明神とその周辺を巡る“ぶらり旅”をご紹介します。
森戸神社の愛称で親しまれる森戸大明神
森戸大明神は今から約850年前、鎌倉幕府を開いた源頼朝が創建したと伝わる歴史ある神社です。
安産祈願や子宝祈願で有名で、筆者自身も安産祈願から子どものお宮参り、七五三などでお世話になった場所で、訪れるたびに特別な空気を感じます。

鳥居をくぐり境内へ進むと、海を背に建つ本殿が存在感を放ちます。本殿は、現在「葉山町指定重要文化財」になっています。

おせき稲荷社
境内にある「おせき稲荷社」は、せきが止まらなくて困っている人や、喉を使う職業の人たちの信仰を集めてきた稲荷社です。

水天宮
同じく境内に佇む水天宮には、安産祈願や子宝祈願に多くの人が訪れます。並んだ絵馬を見ていると、子どもの健やかな成長を願って絵馬を奉納した日のことが、昨日のことのようによみがえります。
潮風と日ごろの疲れを洗い流してくれるような波の音が心地良く、参拝を終えた後も海を眺めたり、境内を散歩をしたりゆっくりと過ごしている人が多いように感じます。
海辺ならではの絶景スポット

境内の奥へ進むと、森戸海岸を一望できるスポットがあります。相模湾の向こうには富士山と江の島が見え、訪れる時間帯によって違った表情を楽しめます。
例えば、「森戸の夕照」は「かながわの景勝50選」にも選ばれているほど。日中は太陽の光が反射してキラキラ輝いていますが、夕暮れ時は鳥居のシルエットと夕焼けが重なり、まるで絵画のような光景が見られます。

もう少し進むとこのような絶景が! 岩礁に鳥居が建っているのが印象的な名島(菜島)のほか、晴れている日は富士山や江ノ島を望むことができます。
筆者の家族も、森戸大明神とこの広大な海のパワーに包まれながら、子どもの成長を祈ってきました。やんちゃな兄弟のわりに大きな怪我や病気もなく過ごせているのは、神のご加護あってのことかもしれません。我が家のパワースポットです。
森戸大明神|詳細
■住所:〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内1025
■アクセス:京急逗子線「逗子・葉山」駅から、京浜急行バス「逗子12:葉山一色行き(海岸回り)」乗車→「森戸神社」下車徒歩1分
■電話:046-875-2681
■受付時間:9時~17時(年中無休)
「三角屋根パンとコーヒー」でひと休み

森戸大明神を後にして向かったのは「三角屋根パンとコーヒー」。その名の通り、可愛らしい三角屋根の建物が目印のベーカリーカフェです。

店内に入ると、香ばしい焼きたてパンの香りがふわっと広がります。

今回は、ハムチーズサンドとコーヒーをいただきました。ふわふわの甘いパンにハムとチーズの塩気が相性抜群。丁寧に入れられたコーヒーも、毎日足を運びたくなるようなおいしさです。

木の温もりを感じる店内は、読書をしている人、家族で食事を楽しんでいる人、お仕事をしている人とさまざま。
同じ空間で、それぞれが充実した時間を過ごしているのが印象的で、三角屋根パンとコーヒーは葉山に暮らす人々の憩いの場所なのだと感じました。
三角屋根 パンとコーヒー|詳細
■住所:〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内1047-3
■アクセス:京急逗子線「逗子・葉山」駅から、京浜急行バス「逗12:葉山一色行き(海岸回り)」乗車→「森戸神社」下車徒歩1分
■電話:046-884-9113
■営業時間:9時~17時
■定休日:月曜・木曜・金曜
葉山途中下車〜ぶらり旅の終わりに
森戸大明神で心を整え、三角屋根パンとコーヒーでお腹を満たす。自然と歴史、そして食の豊かさに触れると、何気ない一日がぐっと特別なものに変わるから不思議です。
とくに秋から冬にかけての葉山は、空気が澄み、富士山や夕日の景色がいっそう美しく映えます。森戸大明神へのお参りに加えて、周辺の散歩やグルメを楽しみ、ちょっとした小旅行気分を味わってみてはいかがでしょうか。
Weavee地域ライター/池田 夕起