ふらっと途中下車の旅〜杉田駅で出会った、懐かしさと新しさが対照的なパン屋

京急杉田駅には、どこか懐かしさを感じる「ぷらむろーど杉田商店街」があります。他の路線へと続く道の途中に立地していることもあり、常に賑わいを感じる古き良き商店街です。
今回は杉田駅に立ち寄り、下町の魅力あふれるぷらむろーど杉田商店街で「出没!アド街ック天国」でも取り上げられたことのあるパン屋を訪れてみました。
100年以上続く老舗のパン屋「カネキヤ」

最初に訪れたのは、1869年創業という歴史を持つパン屋「カネキヤ」。
横浜市内のパン屋情報が集まる「横浜市綜合パン・米飯協同組合」の公式サイトでは、”踏切の横の番人のパン屋”というキャッチコピーが付けられており、その名の通り地域の人たちに愛される商店街の看板パン屋さんです。


創業当初は和菓子屋だったこともあり、店頭にはパンの他にもロールカステラやシベリアなどの和菓子が並んでいるのが特徴です。


看板メニューのクリームメロンパンは、磯子区長に「磯子の逸品」として認定された商品。実際に食べてみると、カリッとした表面にちょうどいい甘さのクリームがクセになるおいしさです。


「こちらのパンも人気なんです」と店主に紹介されたのが、テレビで取り上げられた”三色の子豚パン”。三匹の顔が可愛らしいこのパンは、お昼過ぎに立ち寄った時にはすでにラスト1。人気の高さがうかがえます。

そしてカネキヤで驚くのは、なんといってもその価格の手ごろさ。物価が高騰する今の時代にも、おいしいパンを気軽に楽しんでほしいという店主の想いが込められています。
お店の扉を開けると「いらっしゃいませ」とやさしい声で迎えてくれる店主の穏やかな接客に、思わずほっとする人も多いのではないでしょうか。地元で長く愛され続ける理由は、店主の人柄と変わらぬ誠実さにあるのだと感じました。
カネキヤ|詳細
■住所:〒235-0033 神奈川県横浜市磯子区杉田1-16-7
■電話:045-771-2651
■営業時間:7:30~20:30
■定休日:日曜・祝日
■アクセス:京浜本線「杉田駅」 徒歩3分
■スポット情報:https://newcal.jp/spot/KOA000015
カレーパングランプリで金賞受賞「L'ile des Pains(イル・デ・パン)」

商店街をさらに進み、次に訪れたのは「L'ile des Pains(以下、イル・デ・パンと記述)杉田店」。
こちらは2019年オープンと比較的新しく、おしゃれな店内と種類豊富なラインアップが注目を集めています。

テレビでも紹介された“チキンカレーパン”は、カレーパングランプリで金賞を受賞した逸品ということもあり、パン好きなら一度は訪れたいお店です。まん丸なフォルムが特徴的で、ごろっと入ったチキンが印象的です。

また店内に足を踏み入れて右側に並ぶのはシュークリームやプリンなどの洋菓子。地域のママの手土産の定番となっており、近くに住んでいた知人宅を訪れたときは、このお店のプリンを出してくれたのを覚えています。

筆者のおすすめは、”北海道産しゅまり小豆のあんバター”。あんバターともっちりとしたパンの相性が良く、満足感の高い一品です。


他にも季節限定のデニッシュから惣菜パンまで、目移りしてしまうほどラインアップの豊富さが魅力のイル・デ・パン。おしゃれな雰囲気ながら、どこかほっとする温かさがあるのも魅力です。カネキヤと並んで、地域の人に愛される商店街の名店だと感じました。
L'ile des Pains(イル・デ・パン)杉田店|詳細
■住所:〒235-0033 神奈川県横浜市磯子区杉田1-12-27
■電話:045-349-5065
■営業時間:7:30~18:45 / 土9:00〜18:45 / 日9:00〜18:00
■定休日:月曜・火曜
■アクセス:京浜本線「杉田駅」 徒歩6分
■本店HP:https://liledespains.com/
■スポット情報:https://newcal.jp/spot/KOA000016
魅力の違うパン屋さんが集う、ぷらむろーど杉田商店街
長年地域で愛されているカネキヤのほっとする味わいと、種類豊富で洗練されたパンが並ぶイル・デ・パン。違うスタイルのお店が並んでいるのが商店街のおもしろさではないでしょうか。
ちょっとした休日のスタート、あるいはお散歩ついでに…。京急杉田駅でおりて商店街をぶらり歩けば、自分だけのお気に入りのパンに出会えるはず。
Weavee地域ライター / 池田 夕起