【横須賀】絵本専門店「うみべのえほんや ツバメ号」で心に残る一冊と出会う
2026.04.01
三浦

【横須賀】絵本専門店「うみべのえほんや ツバメ号」で心に残る一冊と出会う

小林有希

ライター

小林有希

  • #アート
  • #カフェ

津久井浜駅からすぐにある「うみべのえほんや ツバメ号」。この横須賀で初めてにして唯一の絵本専門店には、子どもから大人まで楽しめる絵本がずらりと並びます。その数は、なんと1,000冊以上というので驚きです。

店主の伊東ひろみさんは、短大時代に絵本や子どもの文化を学んだことをきっかけに「いつか自分の住んでいる街に絵本屋さんを開きたい」と夢を抱くように。それから数十年、2013年についに長年の夢が叶い、今では多くの地元の方々に愛されるお店となりました。

子どもも大人もワクワクする夢の空間

ブルーグレーの扉を開けば、広がる絵本の世界。白と青を基調とした店内からは、海の気配を感じられます。

壁一面には伊東さんセレクトの絵本が、表紙が見えるように並べられており、絵本そのものが語りかけてくるようです。天井からは様々なモビールが下がり、子どもも大人も胸が高鳴ります。

「訪れたお客さまの心に残る絵本屋にしたいと思いました。棚も他店を参考にしながらも、子どもが自分で本を取れるように、サイズや見せ方にこだわっています」

「ツバメ号」という店名は、伊東さんが大好きなイギリス児童文学「ランサム・サーガ」シリーズ、「ツバメ号とアマゾン号」からとったそうです。

「夏休みに子どもたちがヨットで冒険する話で、物語の舞台が、海に近い三浦半島と似ています。以前三浦で、主人公たちの真似をしてディンギーヨットに乗って遊んだ楽しい思い出もあり、店名につけました」

伊東さんがすすめる、心に響く一冊

「最近は、大人が読んで心を動かされる絵童話にも注目しています」

そう語る伊東さんの最近のイチオシの絵本は、『地球のことを教えてあげる』(ソフィー・ブラッコール∥作・絵,横山和江∥訳 鈴木出版 2,090円・税込)。

まだ会ったことのない宇宙人の友だちに、ひとりの男の子が“地球”を紹介するところから始まる一冊です。美しい絵だけでなく、優しい文章は大人の心にも響きます。

年をとって色々できなくなっても……優しい目線に心温まります

「作者は子どもの支援活動に関わるなかで、この絵本をつくったそうです。人種、家族の形など多様性を描くだけでなく、生きていく上で大切な視点を教えてくれるので、大人もハッとする瞬間があります」

絵本とともに見守ってきた
まちの時間

「うみべのえほんや ツバメ号」が開業して、早12年。「よかったと感じる瞬間や思い出は数えきれないほどあります」と伊東さんは目を細めます。

開店当初は赤ちゃんだった子が、中学生になって再び訪れてくれる。中高生だった子が、親となって子どもと一緒に来てくれる。そんな小さなお客さまの成長を、絵本屋として見守ってきたそうです。

「毎日、人や絵本とのたくさんの出会いがある中で、そういう成長も見られること。それがお店を続けてきて一番よかったと思うことです」

また、絵本の魅力について、改めて伊東さんに伺いました。

「短い文章でも心を動かす力があり、絵には言葉で表現できない物語が宿ります。だから絵本は、ずっと人々の心に残り続けるのです」

絵本は、赤ちゃんから大人まで楽しめるもの。また、一人でも、誰かと一緒でも楽しめるものです。海辺の絵本屋さんで、あなたの心の友だちとなるような一冊を探してみませんか。

取材日 2025/11/25

※掲載されている商品、価格、情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。

本棚の一角には小さな椅子と、小さな子どもが遊べるおもちゃが置いてありました
『地球のことを教えてあげる』のカバーをとると、子どもたちが考えたという“宇宙の友だち”の姿が
絵本以外にも、横須賀出身の作家の作品も並びます
奥にある、著名な絵本作家・かこさとしさんの『よこすか開国物語』は絶版となってしまったレアもの。お店にもあと数冊しかないようです
最近おすすめの『ヨコスカストーリー』(花形みつる、理論社、1650円・税込)は、1964年、1971年の汐入町を舞台に友情を描いた物語。常連さんも「読むと、当時の空気感や情景がありありと浮かびました」と、昔のドブ板通りの様子を話してくださいました
スポット情報

うみべのえほんや ツバメ号

■住所:〒239-0843 神奈川県 横須賀市 津久井1-24-21
■電話番号:046-884-8661
■営業時間:10:00~18:00
■定休日:水・木曜
■アクセス:京急本線 「津久井浜駅」 徒歩1分
■WEBサイトURL:https://umibenoehonya.com/

この記事を書いた人

小林有希

ライター

小林有希

東京在住フリーライター/Web編集。2016年にアパレル企画兼バイヤーを辞めて、ライターに。 紙、WEB問わず企業PR、ファッション、アート、地域、建築、教育、働き方など多分野で執筆中。

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