キッチンカーと聞くと、フェスやマルシェなどのイベントで出店しているイメージを持つ方が多いのではないでしょうか?
横浜市金沢区を拠点に活動する「横浜金沢キッチンカー協会(以下、協会)」は、イベントでキッチンカーを出店しているだけではなく、地域活性化や災害支援にも力をいれて活動をしています。
普段は楽しく、
いざという時は頼もしく!
協会が発足したのは2025年12月。金沢区で生まれ育った代表の小田切圭大さんを筆頭に、「地域をもっと盛り上げたい。そして、災害時にはキッチンカーだからこそできることをしよう!」という想いを持った仲間が集まりました。仲間は着々と増え、2026年5月現在で20団体が所属しています。
金沢区の団体を中心とし、「普段は楽しく、いざという時は頼もしく!」を理念に掲げています。普段はイベントを楽しく盛り上げる存在として、災害時には食べ物を提供する“頼れる存在”となるべく、活動しています。

命をつなぐ循環
キッチンカーはそれぞれが独立したお店です。そのため、協会が立ち上がる以前は各団体が個別で出店先を探したり、イベントの主催者と交渉したりする必要がありました。
しかし、協会を立ち上げたことで、出店依頼が協会に入ったり、協会が窓口として調整を行ったりするので、会員たちはキッチンカー業務に集中できるようになったといいます。
入会金や、協会が受けた案件への出店料など、会員から受け取ったお金は、協会の運営費や災害時に食事を提供するための有償食材費などに活用されます。その資金をもとに炊き出しなどが行われ、避難所で温かい食事が提供されるそうです。つまり、協会に入るお金は協会自体の利益になるのではなく、災害時に“命をつなぐため”に使われる仕組みになっているのです。
そう考えると、キッチンカーで商品を購入するお客さんも含め、協会に携わる一人一人が、災害対策支援の力になっているともいえます。災害支援は金沢区だけではなく、協会会員の活動エリアへも出動するのだそう。いざというときに地域を支え、命をつなぐ循環が作られています。

偽らない熱い想い
代表の小田切さんは、同じ想いを持つ人と活動をしたいと強く願います。入会希望のご連絡をいただいた時は必ず会って話すことを大切にしています。
心が通う者同士で成り立つ協会の信頼関係は濃く、協会会員からの新規入会の紹介であれば、ほとんど引き受けるそう。
一方で、自分の利益だけを考えている方や出店ルールを守らない方の入会はお断りしているのだとか。信頼した関係でつくられる安全な環境も協会の魅力のひとつです。

協会を運営しつつ、さまざまなイベントでキッチンカーの営業を続けている小田切さん。昨今は食材や容器代、ガソリン代などの値上げが続いているので、大変なこともあるのではないかと思うのですが、「いろんな物の値段が高騰していますが、そんなことは大きな問題ではないですよ」と話します。
「子どもたちが自分のお小遣いを握りしめて買いに来てくれるんです。だから、大変でも、商品のクオリティは絶対に下げない。どんなことがあっても子どもたちに悲しい想いはさせちゃいけないんです!」と熱く語ってくれました。
金沢キッチンカー協会は、また食べたくなる美味しさ、地域の未来を考えるあたたかさなど、価格以上のものを届けられています。

美味しさと備えを運ぶ
地域のヒーローのようなキッチンカー
団体設立からわずか半年で、多数の大型イベントへ出店したり、区内の商店前で販売したりと、地域に根ざした活動を進めている横浜金沢キッチンカー協会。2026年5月には、5日間にわたり開催された「エンスタ防災」に、地域活動家や金沢区自助連絡協議会などとともに参加しました。キッチンカーを通じて生まれたつながりは、さらに広がっていくことでしょう。
笑顔あふれるイベントの盛り上げから、もしもの時の支えまで担う存在として、横浜金沢キッチンカー協会の今後の活躍が期待されます!
取材日 2026/04/05
※本記事に掲載されている情報は取材当時のものです。最新の情報とは異なる場合がありますので、お出かけの際は事前にご確認ください。
横浜金沢キッチンカー協会
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