厳選した旬の海の幸の料理を味わえる「海鮮道楽えん」は、地元はもちろん、全国からお客様が訪れる人気店。「食べたことがあるお客様は、気づくかもしれません」と店主 川崎さんは微笑みます。
誰もが感動する「まぐろ角煮」

「マグロ独特のクセを消すためには、生姜と酒がポイントです」
大きな鍋で煮詰められた深い飴色の「まぐろ角煮」。丁寧に下処理をしたマグロを約3時間かけて丁寧に煮詰めていきます。
実は、ここからが本当のクライマックス。火を止めてから、何度も煮汁を回しかけることで、凝縮された旨味のすべてが、じんわり、じんわりと内へ浸透していきます。この根気のいるひと手間こそが、他では決して味わえない、記憶に残る極上の一品を生み出す唯一無二の秘密です。

見た目の色の濃さからは想像もつかないほど、ほろりと繊維に沿って身が崩れます。噛みしめるほどに、凝縮されたマグロ自身の力強い旨味が、じわりと滲み出してきます。後から鼻に抜ける生姜の爽やかな風味が、この濃厚な味わいを引き締めています。
白いご飯はもちろん、日本酒と一緒に味わうのもおすすめ。マグロの濃厚な旨みを、米の穏やかな風味が受け止め、完璧な調和です。
「『ここは食事が美味しいからお酒もすすむよ』と言ってくれるお客様もいます。居酒屋ではなく、食事処ですが、そう言ってもらえると嬉しいですね」
良き肴あればこそ、酒はさらにその輝きを増します。
幼き頃から魅せられたマグロの味

横須賀中央からバスで上町三丁目へ。徒歩2分の「海鮮道楽えん」は、三浦市三崎出身の店主、川﨑茂さんが営む名店です。
「祖父がマグロ船の船長だったので、常にマグロがある環境で育ちました」と話す川﨑さん。数々の有名店を経験後、2022年2月に夢であった自分の店を開店しました。魚を知り尽くした海鮮料理は、美しさも味も格別。全国からこの味を求めてお客様が訪れます。
バイクを愛する親子の絆

オートバイをこよなく愛する川﨑さん。学生時代からの夢を実現し、これまで様々なバイクを乗り継いできました。茂さんの影響を受け、娘の円さんもまた、19歳で普通二輪免許を、翌年には大型二輪免許を取得し、バイク愛好家としての道を歩み始めました。
昨年から、娘さんと仲間と共にチームを結成し、バイクレース大会「カフェ耐」に出場しています。「カフェ耐」とは、飲食店とその顧客がチームを組み、他店との競争を通じて交流を深めるというもの。見事、総合優勝を果たすなど、親子でライダーとしての醍醐味を満喫しています。
絆が育む新たな決意

オープンした際、新型コロナウイルスの影響で売上が激減するという、逆風のスタートを切りました。しかし、残念ながら「持続化給付金」の対象外。
そんな苦境にあっても、「給付金に頼らなくても成り立つ店にする」と固く心に誓いました。
この困難な時期に、茂さんの心を奮い立たせたのは、遠方から駆けつけてくれたバイク仲間たちの存在でした。仲間の温かい支援が何よりも大きな力となり、新たな決意を後押ししたと話します。

新鮮な魚介類を使った海鮮丼(1,760円)やマグロ漬け丼(1,375円)や定食メニューのほか、マグロ刺身(1,375円)、マグロカツ(1,045円)やアジフライ(825円)、えん特製だし巻き玉子(715円)などの一品料理もおすすめです。
店主の茂さんは、穏やかな雰囲気の中に料理への燃えるような情熱を秘めています。厨房での無駄のない動きは、まるで愛車を操るライダーのよう。一品一品に魂を込め、丁寧に仕上げていきます。
「海鮮道楽えん」の料理には、料理とバイク、それぞれの道を極めた店主の“生き方”が凝縮されています。ぜひ一度、その情熱が詰まった逸品をご賞味ください。
取材日 2025/6/9
※掲載されている商品・情報は取材時点のものであり、変更される場合がありますのでご了承ください。
ギャラリー




スポット情報
店舗名:海鮮道楽 えん
住所:神奈川県横須賀市上町3-43 1F
電話番号:046-823-2012
営業時間:11:00 〜15:00(L.O.14:15) 17:00 〜 21:00(L.O. 20:15)
定休日:水曜
アクセス:横須賀中央駅から京急バス「衣笠行き」に乗り、上町3丁目バス停下車、徒歩2分
URL: https://www.instagram.com/en__kaisen0210/