浅草で行列必至のうどん屋「浅草真九郎」が、雑色に移転オープンしたのは2024年のこと。雑色商店街を東へ進み、一本道を折れた住宅街にあり、営業日は週2日。しかも平日ランチのみであるにもかかわらず、開店直後から長蛇の列が途絶えません。今回は、“うどんアーティスト”を名乗る店主がつくるリズミカルで斬新なうどんをご紹介します。

うどん界の異端児が打つ本格うどん
ここの店主は、“うどん界の異端児”として知られる小野ウどんさん。都内の有名店で修業したのち、独立して出張専門のうどん職人に。フジロックフェスやNYエンパイアステートビルで手打ちうどんライブパフォーマンスを成功させるなど、常識にとらわれない活躍が注目されてきました。
「浅草真九郎」では小野さんがこだわり抜いた究極の手打ちうどんを食べることができます。「讃博(さぬぱく)派」と名付けられたうどんは、弾力のある讃岐うどんと口当たりやわらかな博多うどんの間を目指した新食感。ここでしか食べられない独自の味です。
また、音楽にあわせた製麺も小野さんのオリジナルスタイル。リズミカルなテンポで生地を伸ばし、カットしていきます。


私は人生で初めてうどん打ちを見ましたが、一連の流れのしなやかさ、素早く均一にカットする様はまさに職人技。迫力ある姿にかたときも目が離せませんでした。
お店が休みの日は「うどん手打ち塾」を開講しており、生徒は初心者から経験者までさまざまです。趣味のひとつとして始める方もいれば、飲食店勤めの方がスキルアップとして通う方もいるのだそう。

究極のうどん、いざ実食!
今回は、雑色店からスタートした新看板メニュー「特製かしわ天ざる」をいただきました。鶏の部位と味つけが異なる3種を盛り付け、いろんな食感を楽しむことができます。
「うどんと天ぷらは最強の相性だと思っていて。一皿でいろいろ楽しめるものがいいなと思い、移転を機に新しいメニューを開発しました」と小野さん。

そしてメインの“うどん”は、これまで食べたことのないうるおい食感! みずみずしさと弾力がバランスよく、つるっとした食感がのどを駆けぬけていきます。
営業日は毎朝4時に起き、水回し、足ふみ、手打ちをすべて手作業で行うそうで、この食感は手打ちうどんだからこそ出せるもの。温かいかけうどんも人気ですが、ざるうどんの方がより食感を楽しめるそうで、店主は一年中“冷推し”とのこと。


定番メニューも、
味変でさまざまな風味を楽しめる
そのまま食べるのももちろんおいしいですが、うどんを最後まで楽しむ方法として「味変」もおすすめとのこと。うどんに添えられたレモンやおろしを中盤で入れると、爽やかな風味を感じられます。そのほか、「出汁醤油」を麺に直接かけて醤油うどんにしたり、「鯵変油(あじへんあぶら)」をつゆに入れて魚介の風味を濃くしたりすることで味変を楽しむことも。

手打ちうどんの良さを知ってもらい
うどん業界をさらに盛り上げたい
今年でうどん業界13年目の小野さん。学生の頃から麺類全般が好き(正直に言えばラーメンが特に好き)なのだそうですが、「ラーメン職人はよく聞くけど、うどん職人はあまり聞かないな…」という気づきが、うどんの道を目指すきっかけのひとつに。
「“うどん”という軸を持ちながら、これまでさまざまな経験を積んできました。ここ数年は『TEUCHI−うどん総合格闘技−(手打ちうどんの大会)』を主催して、手打ち文化も少しずつ認知されてきたと感じています。うどんは身近な食べ物ですが、まだまだ開拓しがいのあるジャンル。これからもいろんなことに挑戦していきたいと思っています」
常にオリジナルを追求しつづけ、うどん業界全体を活性化させたいという熱い思いをひしひしと感じました。
唯一無二の食感で、
リピーター続出!
「浅草真九郎」のお客さんの中には、毎営業日通っている方もいるのだそう。私自身、うどんはこれまで白米と同じくらい食べてきましたが、ここのうどんはどれとも違う唯一無二の味でした。たかがうどんと侮るなかれ。あなたの“記憶に残るうどん”になること間違いなしです。一口食べたら、あなたもこのうどんの虜になってしまうかもしれません。

スポット情報
浅草真九郎
■住所:〒144-0055 東京都大田区仲六郷2-18-14
■電話番号:050-6878-0239
■営業日:火曜、水曜11:30-14:30
■アクセス:京急本線「雑色駅」徒歩
■公式サイト:https://www.hakumenshi.com/shinkuro
■Instagram:https://www.instagram.com/hakumenshi/