雑色駅から徒歩5分、マンション1階の駐輪場近くにひっそりと店を構える「道草(michikusa)」。ここは、普段は一般公開していないスタジオ/アトリエですが、苔の専門店として月に数回苔テラリウム教室や販売会を開催しています。今回は、初心者も始めやすい苔テラリウムの魅力を中心に、道草のスタジオを紹介します。
脇役を主役に
苔の世界に入ったきっかけ
代表の石河(いしこ)さんは以前、ランの種苗会社に勤めていましたが 、「日々消費されていくものよりも、“育てること”を大事にしたい」という思いが大きくなっていったといいます。そこで注目したのが、“苔”。
古くから造園や盆栽でも使われてきた苔は脇役として使われることがほとんどですが、それをあえて主役にしたら面白そうだと思い、苔の世界にどんどんのめり込んでいったのだそう。
これまでにさまざまな苔の作品を制作するほか、苔に関する書物の出版やメディア出演などを通して、苔の楽しみ方を広く伝えています。




デスクにも置ける、
いやしの空間「苔テラリウム」
とはいえ、一般的にはなかなかなじみのない植物。その距離を一気に縮めてくれたアイテムが、コロナ禍に一躍ブームとなった「苔テラリウム」です。スタッフの方いわく、インテリアとしての魅力はもちろん、気軽に始められて、手もかからないのが特長、とのこと。


「容器にフタをしていることで蒸発した水が結露し、また水となって落ちてくる。テラリウム内でこのように水が循環されるので、水やりの手間が省けるんです。毎日手入れをする必要はなく、2~3週間に1度のペースで水をあげるだけ。また、観葉植物のように場所をしっかり確保する必要もありません。手のひらサイズのわずかなスペースがあれば十分です」とスタッフの方が教えてくれました。
部屋のレイアウトを大きく変えなくても、デスク脇や窓台の空いたスペースに置くだけでいやし空間を作れるのはなんとも魅力的。また、手入れの簡単さは、植物を育ててみたいけれどハードルが高くてなかなか手を出せない方や、仕事や子育てで忙しい方にとってもうれしいポイントですね。
小さな空間で
自分の世界を作り上げる
苔テラリウムの存在を知り、庭に生えている苔を取ってきて挑戦してみたものの、うまくいかなかったという経験がある人もいるのでは? 実は、苔なら何でもよいという訳ではなく、テラリウムの環境に適した苔の種類があります。
月に数回開催される教室やワークショップでは、そうした苔の種類や、植え付けのコツ、手入れの方法など、スタッフからしっかり基礎を学ぶことができます。基礎をおさえれば、アレンジを加えてみたり、自分で新しい作品に挑戦したり、楽しみの幅を広げられるのだとか。
初心者向けの教室では直径10cmのキャニスター容器を使い、石を選んで、3種類のコケを植え付けていきます。植え付けでは、細いピンセットとミクロスパーテル(苔テラリウム専用のスティック)をうまく使うことで、上手に挿すことができるのだそう。少人数制なので、わからないことはすぐスタッフに聞けるのも安心ですね。



「苔は個体が小さく、ひとつひとつをピンセットでつまんで慎重に植えていきます。細かい作業が続きますが、作品作りに集中する時間も苔テラリウムの魅力のひとつ。ワークショップでも、参加者の皆さんは自然と無口になって、黙々と作業しています」とのこと。



完成した作品は、家に持ち帰ることができます。完成後もゆっくりと育てていけるのが苔テラリウムの面白さ。小さな容器の中で、自分だけの苔の森が育っていきます。
気軽に始められる
自分だけのお気に入り空間
今回、道草のアトリエに伺い、苔の生態系や手入れを教えてもらうことで、苔の魅力に引き込まれました。細部まで作り込まれたミニチュアの世界に没入したり、苔の成長を観察して癒されたり。自分だけのお気に入り空間を創り出して、暮らしの中に気軽に取り入れることができます。新たな趣味や、日常の癒しアイテムとして、ぜひ家に苔を迎えてみてはいかがでしょうか。
取材日 2026/07/01
※本記事に掲載されている情報は取材当時のものです。最新の情報とは異なる場合がありますので、お出かけの際は事前にご確認ください。
スポット情報
道草michikusa
■住所:〒144-0046 東京都大田区東六郷2-19-2エンゼルハイム東六郷第2 112号
■営業日/開催日:販売会、ワークショップは毎月実施日が異なります。
日程等の詳細は公式サイトをご確認ください。
※店舗ではありません。イベント時以外は公開していませんのでご注意ください。
■アクセス:京急本線「雑色駅」徒歩5分
■公式サイト:https://www.y-michikusa.com/
■Instagram:https://www.instagram.com/michikusa3193/