【巡礼レポ】電車とバスで巡る 12年に一度の観音様に出会う旅
2026.04.29
三浦

【巡礼レポ】電車とバスで巡る 12年に一度の観音様に出会う旅

うみのとなり

ライター

うみのとなり

2026年4月18日から5月18日まで、三浦半島で「三浦三十三観音 本開帳」が行われています。12年に一度、午年にだけ開かれる特別な機会で、普段は見ることができない観音様を拝観することができます。

三浦三十三観音のはじまりは、今から約830年前の鎌倉時代。大飢饉に苦しむ人々を救うため、源義経の家臣・鈴木三郎重家が三十三の観音霊場を巡礼したことに由来すると伝わります。その祈りが届いたかのように、海は大漁、陸は豊作となり、人々は救われたと伝えられています。
そんな歴史ある巡礼を、今回は電車とバスを使って巡ってきました。

三崎口からスタート
バスで浄楽寺へ

写真右のバナナのオブジェはバナナアート作家・笠谷耕二氏によるもの(展示は4月20日に終了しました)

最初に訪れたのは、第26番札所の浄楽寺。三崎口駅からバスに乗り、のどかな風景を眺めながら向かいます。
境内に入ると、木々に囲まれた落ち着いた空気が広がっています。本堂で手を合わせたあと、裏手にある観音堂へ進みます。

内部は撮影不可

ここでは、鎌倉時代の仏師・運慶が手がけた五体の仏像を拝観することができます(拝観料600円)。薄暗い空間の中、やわらかな光に照らされた仏像が静かに浮かび上がります。表情の細やかさや、しっかりと見開かれた目の力強さが印象的です。長い時を経て今もなお残るその姿から、歴史の重みを感じます。
今にも動き出しそうな迫力を前に、静かに手を合わせて願いを込めるひととき。堂内に流れる静かな音楽に包まれながら、日常を離れて、落ち着いた時間を過ごしました。

巡礼の楽しみは
御朱印集め

寺務所では御朱印帳(1,500円)と御朱印(300円)をいただきました。
御朱印は参拝の証としていただくものです。巡り終えた達成感とともに、お寺ごとに異なる印や墨書の特徴を楽しめるのも御朱印集めの魅力。訪れるたびに祈りが重なっていくような感覚も、心に残ります。

YRP野比駅から
住宅街の中の稱名寺へ

浄楽寺を後にし、バスで三崎口へ戻って京急線に乗り換え、「YRP野比駅」で下車します。駅から徒歩約7分、住宅街の中にあるのが、第11番札所の酔蓮山稱名寺(しょうみょうじ)です。

境内に足を踏み入れると、親鸞聖人の像が迎えてくれます。笠をかぶり、数珠を手にしたその姿は穏やかで、訪れる人を見守っているようでした。周囲には手入れの行き届いた緑と季節の花々が広がり、やさしく空間を彩っています。澄んだ青空とのコントラストも美しく、思わず足を止めてゆっくり眺めたくなるような景色です。

奥へ進むと、鮮やかな朱色の観音堂が目に入ります。風に揺れる五色の布(善の綱)が、空の青や周りの緑とやさしく重なり、趣のある雰囲気をつくり出していました。善の綱を握ることで観音様とつながることができる。これも御開帳の際にだけ行われている巡礼の醍醐味です。

近づいてみると、細かな装飾や木のあたたかい質感が伝わってきます。長く大切に守られてきたことが感じられる、落ち着いた佇まいでした。

「腹籠り観音」に
込められた祈り

安置されている聖観世音菩薩は、右手をお腹に当てているのが特徴で、「腹籠り観音(はらごもりかんのん)」とも呼ばれています。

その由来は、かつて火災に遭った際、焼け跡の灰の中から観音さまの首だけが見つかり、それを新しい像の胎内に納めたという言い伝えにあります。お腹の部分に子を宿しているように見える姿から、安産や子育ての観音様として信仰されています。

訪れた時には、地元の方が手を合わせていく様子も見られ、地域に愛されているお寺であることを感じました。

ここでも御朱印をいただき、今回の巡礼はひと区切りとなりました。

バスと電車で
気軽に楽しみたい

今回は2か所のみの巡礼でしたが、バスと電車を使って無理なく巡ることができました。のんびり歩きながら、自分のペースで巡るのも心地よい時間です。
12年に一度の本開帳は、普段は見ることができない観音様に出会える特別な機会。それだけでなく、周囲の自然や境内を彩る花々に、三浦半島の季節を感じられるのも魅力です。
この機会に、これまで訪れたことのないお寺に足を運んでみるのも楽しいですね。

デジタル
御朱印ラリー開催中

本開帳の期間中、三浦半島の全34か所を舞台にしたデジタルスタンプラリーが開催されます。三浦の歴史と文化を肌で感じながら、豪華賞品を目指して巡拝を楽しみませんか。

  • 参加方法: 各札所の半径50m以内に入ると、スマートフォン上でスタンプを取得できます。
  • ご注意: 本スタンプは「デジタル上の参拝記念」です。寺院で授与される朱印(紙の御朱印)とは異なりますので、あらかじめご了承ください。

キャンペーンの詳細は下記ページよりご確認ください。
URL    https://newcal.jp/feature/20260423-1022

取材日:2026/4/20
※本記事に掲載されている情報は取材当時のものです。最新の情報とは異なる場合がありますので、お出かけの際は事前にご確認ください。

スポット情報

金剛山勝長寿院大御堂 浄楽寺

◾️住所:神奈川県横須賀市芦名2-30-5
◾️参拝時間:9:00~12:00、13:00~16:00(最終受付15:30)
 ※御開帳期間は9:00~16:30
◾️公式サイト:https://www.jorakuji-jodoshu.com

スポット情報

酔蓮山稱名寺

◾️住所:神奈川県横須賀市野比1-32-15
◾️参拝時間:9:00〜16:30

この記事を書いた人

うみのとなり

ライター

うみのとなり

横須賀在住取材ライター。マーケティング視点を強みに、「読まれる記事」「届く発信」で、地域の魅力と価値を発信中。Yahoo!ニュースでは月間MVAを4度受賞、実績に裏付けられた発信力あり。日本テレビ、大手・地域メディアで多数執筆し、約1000件以上の実績あり。農業・グルメ・観光・イベントまで幅広い分野を網羅、行政や企業とのタイアップ実績も多数。

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