沿線を愛する人の、とっておきの店
2026.06.01
品川

沿線を愛する人の、とっておきの店

なぎさ

ライター

なぎさ

何度も行きたくなる街、ずっと暮らしていたい街。それは、「あの店があるから」だったりしませんか? 今回は、沿線を愛する横須賀のライター、蒲田のシェフ、品川のブックカフェ店主に、とっておきの店を紹介してもらいました。訪れてみると、その街がもっと好きになるかも!

<横須賀>
過去と今が重なり合って、新しい価値が生まれる。
時代と自分を見つめ直せる街
/木内アキ

横須賀エリアの店を紹介してくれたのは、2018年に東京から横須賀に移住したライターの木内アキさん。自主制作の小冊子ZINE『ヨソモノ』などを通じて、“ヨソモノ”視点から横須賀の魅力を発信し続けています。

「思いもよらない出会いがあるから、坂道も裏道も歩くのが楽しいんです」と横須賀の“ヨソモノ” である木内さん。

そんな木内さんのとっておきの店が、古書店「Books&Coffee AMIS(エイミス)」、古物&アーティストグッズストア「OUT OF GANCHU(アウトオブガンチュウ)」、喫茶店「Re:San(リ サン)」です。

店主との“Good Vibrations”が生まれる、木内さんのパワースポット的な古書店
〜Books&Coffee AMIS

古書店「Books&Coffee AMIS」の店主は、かつて木内さんが通っていた「青山ブックセンター六本木店」の店長だった稲葉恵一さん。
店内には、稲葉さんの目利きの書がぎっしり。とりわけビジュアル書の棚は、青山ブックセンターで長年洋書やアート関連書籍の棚を担当していた稲葉さんの真骨頂。
「本を読むことは自分を知ることにつながる」と、生活者の視点に寄り添った書棚がお客さんと本を引き合わせています。木内さんは、「稲葉さんのストーリーを書き残したいという思いが、ZINE『ヨソモノ』をつくる原動力になりました」と話します。

店主の稲葉さんとはいつもおしゃべりが盛り上がる。
眺めているだけでもワクワクする「AMIS」の書棚。
スポット情報

Books&Coffee AMIS
住所:横須賀市上町1-41
アクセス:横須賀中央駅から徒歩約7分
FB:https://www.facebook.com/booksandcoffee.amis

新オーナーがリスタート。50年間愛されてきた街の憩いの場
〜Re:San〜

パーソナルスペースが守られながらも、街の気配がすぐそばに感じられる喫茶店「Re:San」。
木内さんは、「横須賀らしいこの距離感が心地良い」と言います。

先代のオーナーさんがご高齢のために閉店せざるを得なかった『San』という喫茶店を、今のオーナーさんが引き継いだと聞きました。だから『Re:』」。現オーナーが考案した、銀皿の「ナポリタン」(サラダ付きで850円)や固めの「プリンパフェ」(750円)など“THE 昭和レトロ”なメニューが、先代が築いた時間や想いを今につなげていきます。

木内さんのお気に入り、銀皿の「ナポリタン」が食べられるのはランチのみ。
ほろ苦カラメルをまとった固めのプリンは人気デザート。
スポット情報(Re:San)

Re:San
電話:050-1158-8346
住所:横須賀市東逸見2-82-2
アクセス:逸見駅から徒歩約2分
インスタ:https://www.instagram.com/re_san1978/

なにげないものも誰かにとっての宝物。モノの見方を再発見できるショップ
〜OUT OF GANCHU〜

「OUT OF GANCHU」は、オーナー夫妻が「いいな」と思った古物や現代アート、アパレルが共存する隠れ家的ショップです。時代、ブランド、スペックにとらわれない自由な世界観は、横須賀そのもの! 昭和と平成に一世を風靡(ふうび)した懐かしいアイテムが、令和に新しくよみがえります。

インテリアの参考になりそうな「OUT OF GANCHU」の店内。
アーティスト・イシバシユミさんのキャラクター「そいつ」など、ユニークなアイテムがいっぱい!

「知人の紹介で足を運び、旅先にありそうな民芸品や80年代のキャラクターグッズなど、どこかで目にしたはずのアイテムに宿るデザインの面白さやパワーを再発見。オーナー夫妻の型にしばられない編集眼を楽しんでいます」と木内さん。

スポット情報

OUT OF GANCHU
住所:横須賀市小川町19-5 富士ビルNo.Ⅱ 503
アクセス:横須賀中央駅から徒歩約7分
インスタ:https://www.instagram.com/outofganchu_503/

上町商店街の祭礼用品専門店「みどり屋」前。
「中里通り商店街」の入り口には横須賀らしい船のオブジェ。
猿島が見える「平和中央公園」のベンチ。

昭和初期の看板建築が並ぶ「上町商店街」やかわいいマリンオブジェが出迎えてくれる「中里通り商店街」、海を背景にひと休みしたり本を読んだりできる「平和中央公園」も木内さんのお気に入りです。

「古き良き時代を懐かしむだけに終わらず、今を生きる人たちの努力や工夫が、かつての時間と重なりあっているんです。横須賀には、何かを排除するのではなく、交わろう、受け入れようとする寛容さがあると感じています」と木内さん。

(木内さんプロフィール)
紹介者/木内アキさん(YOSOMONO BOOKS)
北海道生まれ。ジーンズブランドの広報を経て、2004年からフリーランスで活動するライターに。18年に東京から横須賀に移住。24年に文筆レーベル「YOSOMONO BOOKS」を立ち上げ、インディペンデント文芸ZINE『ヨソモノ』を発行。
インスタ:https://www.instagram.com/a_yosomono/
『ヨソモノ』HP:https://yosomono.com/

<蒲田>
Foodieなシェフたちがハシゴし合う“飲食界隈”
/上田光嗣

お次は、蒲田へ。このエリアのとっておきの店を紹介するのは、蒲田でフラワー&ワインショップ「JUURI(ユーリ)」、スペインレストラン「Sonrisa(ソンリサ)」、ピンチョスとシードルの立ち飲みバル「lober(ロベル)」を展開する上田光嗣さんです。
スペインのバスク地方のバルを再現した「lober」では、シードルとともに40種類ものピンチョスが味わえます。

蒲田の夜が名残惜しくなる“もう1軒”の立ち飲みバル「lober」のオーナー・上田さん。

上田さんは、自身がリスペクトするシェフの店、洋食店「キッチン直樹」、カフェ&バー「SSYET(エスエスイエット)」の2店を紹介してくれました。

ひとくちで妥協のなさがわかる。真似できないビーフシチュー
〜キッチン直樹〜

「キッチン直樹」は、冨田直樹さんが2013年にオープンした本格派洋食店です。看板メニューのビーフシチュー(3,300円)は、上田さんが味わい深さにうなる逸品。デミグラスソースは、冨田さんの地元・宮崎県産の和牛と香味野菜、ワインを14日間煮込んでつくっているそう。ハレの日に人気のディナーは予約必須です!

ジューシーで柔らかい宮崎県産の和牛を使ったビーフシチュー。
お互いの店に通い合う冨田さんと上田さん。
スポット情報(キッチン直樹)

キッチン直樹
電話:03-6424-8338
アクセス:京急蒲田駅から徒歩約3分
HP:https://kitchen-naoki.com

インダストリアルな店内に映えるスイーツとの一期一会
〜SSYET〜

「SSYET」は、蒲田の住宅街にたたずむカフェ&バー。
シェフの金井真実さんが世界のメインディッシュや小説などからインスピレーションを得て制作するスイーツは、その日にしか出会えない一品。上田さんは、金井さんのアイデアやマインドに刺激を受けて、自身のメニューを思いついたりすることもあるそう。
この日に登場したのは、「レモンのクープとアイスカフェモカのセット」(1,700円)。細部まで計算された味わいと造形美に没入できます。

さわやかな酸味と甘みが口に広がる「レモンのクープ」。
スタイリッシュな店内も金井さんのこだわり。
スポット情報(SSYET)

SSYET
住所:大田区西蒲田1-2-12カマタブリッヂ102
アクセス:梅屋敷駅から徒歩約15分
インスタ:https://www.instagram.com/ssyet_tokyo/

(上田さんプロフィール)
紹介者/上田光嗣さん(loberオーナー)
愛媛県育ち。日本料理人を経てスペイン料理の世界へ。フラワー&ワインショップ「JUURI(ユーリ)」、スペインレストラン「Sonrisa(ソンリサ)」に続き、2025年11月にピンチョスとシードルの立ち飲みバル「lober(ロベル)」を蒲田にオープン。

「lober(ロベル)」

lober
電話:03-6424-5521
住所:大田区蒲田3-17-26 伏田ビル1F
アクセス:京急蒲田駅から徒歩約7分
インスタ:https://www.instagram.com/lober.pintxos.sidra/

<品川>
いつ行っても新しい出会いがある宿場町
/佐藤亮太

最後の品川エリアでは、北品川商店街で「KAIDO books&coffee」を営む佐藤亮太さんが2店舗を案内してくれました。「KAIDO books&coffee」は、「旅」をテーマにした古本やアートが並ぶブックカフェ。宿場町・北品川の茶屋のような存在です。

佐藤さんの「KAIDO books&coffee」では、自家製レモネード(750円)や「生スコーン」(540円〜)が人気。

その2店舗が、ビンテージショップ「Paris Madonna(パリスマドンナ)」、デリカテッセン「Mista Corta(ミスタコルタ)」。訪れるたびに発見がある宿場町らしい店だといいます。

日本の古着ムーブメントを支えた伝説のビンテージショップ
〜Paris Madonna〜

「Paris Madonna」の店主は、1970年代にアメリカの古着に憧れて以来、国内外で審美感を培ってきた“えみちゃん”。
そのセレクトセンスには、著名人のファンも多いそう。
「こんな伝説的なショップがあるのは、北品川の自慢です。今日僕が着ている服も、ここで一目惚れしたパーカーなんですよ」と佐藤さん。古着やアクセサリーのほか、リメイクしたバッグなど1点モノも並ぶ楽しい店内では、宝探しの気分を味わえます。

コーディネートの相談ものってくれる“えみちゃん”。
シーズンごとに雰囲気が変わる店頭が通りを彩る。
スポット情報(Paris Madonna)

Paris Madonna
電話番号:03-3740-4815
住所:品川区北品川1-29-13
アクセス:北品川駅または新馬場駅から徒歩約5分

旧東海道を行き交う人の胃袋をつかんだデリカテッセン
〜Mista Corta〜

日々忙しい佐藤さんが「栄養バランスの摂れた食事を食べたいな」と思ったときに向かうのは、パティシエであり野菜ソムリエでもある山本未沙登さんが切り盛りする「Mista Corta」。イタリアンをベースにした色とりどりの日替わり総菜11種類とスイーツ10種類ほどが並び、毎日通っても飽きません。迷ったときは、各メニューラベルに書かれた山本さんの栄養コメントが参考になります。

総菜を選んで好みの「デリBOX」(910円〜)をオーダーする。
バースデーケーキなどのオーダーも可能。
スポット情報(Mista Corta)

Mista Corta
電話:03-6260-0313
住所:品川区北品川2-2-6
アクセス:新馬場駅から徒歩約4分または北品川駅から徒歩約5分
HP:https://select-type.com/s/mistacorta

(佐藤さんプロフィール)
紹介者/佐藤亮太(KAIDO books&coffee店主)
品川区生まれ。人力車の車夫、広告代理店を経て、2010年に(株)しながわ街づくり計画を設立。15年には北品川商店街にブックカフェ「KAIDO books&coffee」(新馬場駅)をオープン。ホットドッグや生スコーンなどこだわりつくしたフードも人気。

「KAIDO books&coffee」

KAIDO books&coffee
電話:03-6433-0906
住所:品川区北品川2-3-7 丸屋ビル103
アクセス:新馬場駅から徒歩約4分または北品川駅から徒歩約7分
インスタ:https://www.instagram.com/kaido_booksandcoffee/

沿線で暮らし、働き、沿線を愛する人たちのとっておきの店をめぐって、それぞれの街の魅力も見に行きませんか?

3人のローカルインフルエンサーの紹介動画は、https://www.instagram.com/newcal_officialで順次公開していきます。

この記事を書いた人

なぎさ

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京急線各駅で配布し、皆さんにフリーペーパーとしてお楽しみいただいております京急のまちマガジン「なぎさ」のWEBブックです。

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